ソーコ夜話⑭ 『オープンなひとびと』
June 29, 2018
「オープンソーコ」という言葉。耳なれないが、倉庫をオープンな空間として位置づけ、さまざまな活動の場として活かしていこうという概念だ。倉庫というと、大切な預かりものを保管するために部外者以外は入れない、閉じた空間という感覚がある。その閉じていた扉をあけ放って風を入れることで、どんな反応が生まれるか。オープンソーコは難しい概念ではなく、それを楽しむ姿勢といったほうがいいのかもしれない。
今回の写真を撮った 品川 OPEN SOHKO LAB. はその名の通り、ソーコをオープンにすることで何が生まれるのかを実証する場。ラボがある第2東運ビルは若手のアントレプレナーたちが入居する小規模なオフィスが集積している。このラボは、彼らが活動する場でもある。
室内にならぶナチュラルな色合いのファニチャーは、そのほとんどがオープンソースデザインでつくられたもの。図面を公開し、誰でも作れるようにすることで、創り手と使い手の垣根をなくそうという理念のもと、デザインを含めた著作権をオープンにしているのである。
建物をオープンにする。そこで使われるファニチャーもオープンにする。そこを拠点にする人々の活動も、しだいにオープンになっていく。やがてシナジーが生まれ、オープンであることの意義に気付く。
撮影中、このラボでミーティングをしていた人たちがいた。たしかにオープンでありました。
久保純一(ロジスティクス・トレンド)