ソーコ夜話㉒『ピン・オン・ザ・ルーフ』
February 21, 2019
建物の中になにがあるかを一目で伝える。そんな屋上看板の目的を最も的確に果たしてきたのは、巨大なボウリングのピンだろう。巨大なピンあるところ必ずボウリング場があり、ボウリング場あるところ必ず巨大なピンはあるのだ。
写真を撮ったのは田町 PARKING。避雷針、貯水槽、アンテナという屋上3点セットと並んだ巨大ピンだ。普段は地上から見上げる巨大なピンも、屋上に上がればわりと間近で見ることができる。樹脂で覆われているのであろうその素材感もリアルに想像できる距離だ。
こういった何かの形をした看板は立体看板という。基本的にオーダーメイドなので価格はけっこうするが、そのインパクトは大きいしやっぱりわかりやすい。誰が最初にはじめたかは知らないがボールではなくピンを選んだ点、実に英明な人物であったと言える。どう見たってあのピンが示しているのはボウリング場以外にありえない。
このピンが示す通り、この建物のなかにはボウリング場がある。見ていると、ピンが倒れる小気味いい音を聞きたくなる。
久保純一(ロジスティクス・トレンド)